


古書ほうろうのストア「カテゴリー」の「さまざまな土地を訪う 」の訪う(おとなう)は、この小野和子さんの本から得た表現です。
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民話を語ってくださる方を訪ねて聞くという営みを、民話の「採集」や「採話」と言ったりする場合があります。ただ、わたしは、「語ってくださった方」と「語ってもらった民話」は、切り離せないものと考えています。だから「採集」や「採話」という言葉は使いません。
そのかわりに「採訪」と言っています。この「採訪」という言葉には、「《聞く》ということは、全身で語ってくださる方のもとへ《訪う(おとなう)》こと」という思いが込められています。そこで語ってくださる方と聞く者が、ときには火花を散らしながら、もう一つの世界へ入ってゆくことにより、深くつながってゆくのです。小野和子(袖文写し)
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2019年12月21日 初版発行
執筆:小野和子
編集:清水チナツ
写真:志賀理江子
寄稿:濱口竜介 瀬尾夏美 志賀理江子
造本設計・デザイン:
大西正一
協力:民話を語ってくださったみなさん
長崎由幹 福原悠介
みやぎ民話の会
せんだいメディアテーク
印刷:ライブアートブックス
川村佳之 清水チアキ
発行:PUMPQUAKES(パンプクエイクス)/清水チナツ